クリシュナムルティの生と死

メアリー・ルティエンス[著]/大野純一[訳]

2,310円(税込)

ISBN978-4-434-11359-8
クリシュナムルティの生と死 クリシュナムルティの生涯に関する研究成果の集大成

クリシュナムルティの生涯に関する3巻の詳細な伝記 『目覚めの時代』 『実践の時代』 『開いた扉』 (いずれも、めるくまーる社より1988〜90年に邦訳刊行されたが、事実上絶版となっている)を書き終えた後、ルティエンスはさらに総集編としての本書を書いた。
 その目的は、「序文」の冒頭にあるように、「教えがその上に立脚しているところの啓示の源を発見し、一人のきわめて注目すべき人間の性質を解明し、彼の成長・発達の過程をたどり、そして彼の長い生涯を展望すること」である。
 そのため著者はクリシュナムルティの成長にとって不可欠の事柄だけを選び、それらをいわば長大な年譜としてまとめ上げた。
 本書は稀有の覚者クリシュナムルティの生涯に関するルティエンスの研究成果の集大成である。
《本書の内容》
■「クリシュナ少年はどうなった?」■「とてつもないパワー」■「なぜ彼らは私を選んだのでしょう?」
■「自分の夢をかなえることはけっしてできそうにありません」■「神に酩酊しています」
■「孤立感……」■「古い夢は過ぎ去った」■「内面に絶え間ない動揺が」
■「私はあなた方の松葉杖になることを拒みます」■「私はわが道をさらに進んで行きます」
■「深い喜悦」■「死の家に入る」■「悲しみの終焉」■「理想というのは無慈悲なものです」
■「未来は今ここにある」■ 「死との対話」■「空白の精神」■「既知のものの終焉」
■「あなた方は急いで理解しなければなりません」■「私の人生はあらかじめ計画されていたのです」エンプティネス
■「創造の世界」■「あの広大な空」■ 「脳は理解することができない」


彼の教えの唯一の目的は、民族、宗教、国民的感情、階級、伝統など、人と人とを分かつすべての獄舎から人間を自由にし、それによって人間のサイキの変容を引き起こすことである。……一九八六年二月の彼の死以来、クリシュナムルティの教えへの関心は減じてきてはいない。むしろ、彼の評判は広まっている。彼がその割にはあまり広く知られていない理由は、彼がけっして個人的に知れ渡ることを求めていなかったことにある。人々は口伝てに、あるいはたまたま彼の本の一つに出会って彼の存在を知るのである。
……
死後もクリシュナムルティへの関心が続いている、または高まってさえいるという事実は、思うに、……個人的な磁力の一部が彼のカセットやビデオテープに伝導しているということだけでなく、人々が必死に求めている現在のためのメッセージを彼の教えが持っているということを示している。人は彼が言ったことの多くに同意しないかもしれないが、彼の誠意を疑うことはできない。
――本書「序文」より

読者の皆様へ
この2つのPDFは『クリシュナムルティの生と死』の「訳者あとがき」390頁と403頁でそれぞれ言及されている、ウッドハウス著「クリシュナムルティの教えにおける人間、自然、リアリティ」と、クリシュナムルティが1929年に行なったマドラスでの講話の全文です。
コスモス・ライブラリー編集部
参考資料1
参考資料2
© www.kosmos-lby.com